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痛いよぅ [映画]

痛くて苦痛で意味の見出せない映画の殿堂に、新たに一本加わりました。(なぜか全部フランス系映画)
「イン・マイ・スキン 人には言えない、私が本当にしたいこと」
フランス映画には、内容や前評判を知らずに観てしまうと、こんなのに当たってしまうことがまれにあります。
フランソワ・オゾンの映画に良く出てくるファニーフェイスの女優が、自分で撮った長編処女作なんだとか。
この女優、普段からヘンな役ばかりやってはいるけど、今回はしかしよくやるなぁ・・・、と思ったら、主演女優兼監督だったのです。
自分でやりたいことを、心行くまでやってるというわけですね。

自慰の代わりに自傷します。
恍惚としながら、自分の皮膚をぶちぶち切り刻み、肉片を舌で味わい、しゃぶり尽くします。
無理です・・・。
早送りしてしまいました。
劇場でなくてよかった。
「心と身体の関係のミステリアスさを描きたかった」そうだが、なぜこれが描きたいのか、意味がわかりません。
描きたいものは人によって千差万別ってことです。

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ちなみに他の殿堂入り2本は。。。

「ガーゴイル」
「バッファロー'66」のヴィンセント・ギャロと、「ベティ・ブルー」のベアトリス・ダルの夢の競演ですからね。
これは期待するなという方が無理です。
日本の配給会社も心得ているのか、ミステリー・ラブロマンス風に、実に面白そうに見せかけて売り出すわけです。
ジャケットも、雑誌などに紹介記事用に出してるカット写真も、ヨーロッパの街並みに美しく微笑む女性の横顔や、ゴブラン織のベッドに横たわるベアトリスの女狐のような姿だったりして、期待感を煽られちゃうのです。

ところがどっこい。
血みどろスプラッター映画だった。
性的に興奮すると、人を食い殺さずには居られないという、へんな難病にかかった二人が、相手が死ぬまでその肉体を噛み千切る、といったもの。
ベアトリスが毒牙にかけた男に歓声を上げ、恍惚としてむしゃぶりつくシーンは圧巻。
純粋にこういう生物の存在を見た気がしました。
彼女の演技力には敬服であります。
海外のジャケットを見ると、納得できるんだけどね。
日本での売り方はサギだっ。

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そして、血は出ないけど、出た方がマシなくらい完膚なきまでにひとりの虚しい中年女性を地に堕す、痛い痛い映画。
「ピアニスト」
ピアノ以外のことは何も許さない厳格な母の束縛によって、恋をしたこともない中年女性の初めての愛と同時に、彼女を愛しても本当の彼女を愛することに悩む男性の葛藤の物語。
中年のエリカはひそかにポルノ映画館やのぞき部屋に通っている。
潔癖性が発展した病的なのぞき趣味と、マゾヒズムの世界に生きてきたのであるが・・・。

これも、実によさそうに、切なそうに見えますよね。ジャケット。
いや、実際非常に切ないお話なんですが・・・。
人前で放尿、SM、隠れポルノビデオ屋で無様に自慰する中年女性、彼女が突如美少年の股間にむしゃぶりつく・・・、と何でもアリです。
音楽は素晴らしいんですが・・・。
カンヌで三冠受賞?
あたしがお子様なのでしょうか。

* * * * * * * * * * * * * *

ここでネタばらしをしてしまったので皆さんはもう安心ですが、私のように先入観なしにほいっと観に行ってしまうと、かなり衝撃が大きいです。。。


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コメント 2

ガーゴイルもピアニストも劇場に観に行こうかと思っていたので、この記事をみてなんだか安心しました。情報をありがとうございました。
by (2005-09-30 22:39) 

meg

そうなんですねー。
観なくて残念だったのか正解だったか・・・、は人によって違いますが、よかったねぇと言ってさしあげたいような。(笑)
でも逆に、正さんがこれらの映画を観てなんと思われるかを聞いてみたい気もします。
by meg (2005-10-03 15:04) 

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