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一読のススメ [本]

日系の美容室、行ってみました。
バンクーバーには、なんとカリスマ美容師さんまで居るのですよ。
日本のファッション雑誌を読みながら鏡の前にボーッと座っていると、つい日本に居るような錯覚に陥りますが、見渡したところ韓国人や台湾人のスタッフやお客さんも結構居るようでした。

感じを変えたかったので重めのボブにして、かれこれ6年ぶりにカラーリングもしてもらいました。
なかなかいいんじゃないでしょうか?
途中、冬だというのに店の温水器が壊れ、スタッフがキッチンで必死にお湯を沸かしている間、カラー剤が頭にベットリついた状態の私はシャワー台に仰向け状態で放置でしたが・・・。
おかげでシャンプーが完全に落ちていないのよね。
せっかく完璧にスタイリングしてもらったけど、痒くなる前に洗わなきゃ。

普段から滅多に触る機会もないMOREやCanCamですが、鏡台に山積みになっていたので久しぶりに読んでみました。
個人的にはこの系統の雑誌にありがちな、かなり妄想の入ったストーリー仕立てのOL一週間着まわしコーディネートが突っ込みどころ満載で好きです。
今月はエビちゃんが「女の子同士で飲んでたら、チョイ悪おじさまにナンパ」されていました。
ところで、最近はこの着まわしストーリーものが更に進化して、モデルが主人公の実写版・連載マンガになっているんですね!
ほとんど悪ノリ?作る側も楽しいだろうな・・・。
お馴染みのモデル達が服屋の店長と店員役だったり、エビちゃんはOLになっていました。
どうやらラブストーリーのようですが・・・。
登場人物がすべてお人形みたいなので、よりマンガに近づけた実写版という意味では、かなりリアリティがあってウケました。
演技というよりは、コマ割りごとに例のOL一週間的な芝居じみたグラビアなので、何ともいえない独特の世界です。
見たことがない人には、ぜひ一読することをオススメ。
こんな世界が私達のすぐ脇を時流の一端として(割に脈々と)流れているのね、ということを実感するために。(笑)

ちなみに今、読んでいる本は「プリンセス・マサコ」です。
もともと一読はしてみたいとは思っていたけれど、日本版発刊禁止などと言われてしまうと、つい手が出るミーハーな私。
外国人の著者によって故ダイアナ妃と同じごとく一般の有名人や外国の王室と並列に扱われているため、日本人的にはあまりにも畏れ多くご法度感は否めないのは確かでしょう。
しかし、日本が周囲の世界に合わせて近代化して行く中で、いつまでもこの対応では居られないことも確かでしょうね。
確かに誇張や事実に基づかない記述がいくつかあるようなのですが、それはこういった暴露系の書籍の性格上、大なり小なり避けがたい所もあるのが現実なのだろうと感じます。
批判や反論はもちろん自由ですが、発禁となると近代国の対応としては穏やかではないですよね。
記事の間違いを指摘し、日本政府や宮内庁の立場を明確にした上で著者に改変を求めたまでは妥当な姿勢表明だと思いました。

まだ半分ほどしか読んでいませんが、雅子様の学生時代、両親の辿った軌跡、そこでの人間関係などから皇太子妃の人となりを描き出そうという試みが、国内ではあまり目にする機会がないために新鮮に感じられます。
特にジャパン・タイムズの記者エリック・ジョンストンの意見として、雅子様のファザー・コンプレックスについて引用されているところが興味深いです。
雅子様が新潟の名家である小和田家の本家として男子の出生が心待ちにされていた中で生まれた長女であるという事実、さらに厳格で冷酷な父の気に入られたいという内的な欲求が、自然に雅子様に長男としての役割を担わせることになり、父に習ってキャリアとして生きる道を選ばせ、ひいてはこの結婚をも決心させたというものです。
まあ賛否噴出であることは明白ですが、読まないことが事実や記述の正確さを否定するとも思えませんので、こちらも一読をしてから意見をするべきでしょうね。

他のフランス語の本、ごめんなさい全然読んでいません。
友人に借りた本も・・・。
・・・がんばります。

Princess Masako: Prisoner of the Chrysanthemum Throne; the Tragic True Story of Japan's Crown Princess

Princess Masako: Prisoner of the Chrysanthemum Throne; the Tragic True Story of Japan's Crown Princess

  • 作者: Ben Hills
  • 出版社/メーカー: J P Tarcher
  • 発売日: 2006/12/28
  • メディア: ハードカバー


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命短し、恋せよ乙女。 [本]

飛行機の中から、ずっと読んでいた本が2冊あります。
引き込まれ易く、続きが気になってあっという間に読み進んでしまう本。
そういう本は貴重なので小出しにしたいところなのですが、勢いでつい読み終わってしまいました。
奇しくも2篇ともよく似ている。
どちらも実在した人物をモデルに作家が腕を揮って肉付けし、心の機微とともに物語を描き出したもの。
それぞれの身分や性根も随分違いますが、共に愛を貫こうとする女性が主人公なのです。

それにつけても感慨深いことは、ひと昔前、女は本当に不幸だったのだなぁ、ということ。
世間は大っぴらに女性に対して不幸を強い、耐えられない女は半端者として石を投げ付けられる。

大正の世に美しき歌人・柳原白蓮が年下の恋人と駆け落ちする有名な白蓮事件を題材にした「白蓮れんれん」では、「もし好きな人が出来たり、私が貰ってもらいたいと思う男の人が現れたら、結婚するかもしれないけど」という乙女に、「そんなことはお芝居や本の中でしか起こらないものなのですよ。結婚などというものはね、多かれ少なかれ、女の人にとってはつらく大変なことなのですよ。」と諭す華族の血を引く上品な継母、白蓮。

下手に恵まれた家柄を持つと、本人の是非は蚊帳の外となり、家同士意の様々な思惑によって婚姻が取り決められる。
性の夜明けも夢見なかっような少女が、代々家に伝わる春画を持たされ好きでもない男の許に嫁がされるという寸法。
お家もへったくれもない貧乏人はもう少し自由だけれど、本当に好いた者同士で添い遂げつつ赤貧洗う日々を生き、口減らしに娘を廓に売っては新たな不幸を生み出すか。
そして、一旦病に倒れた人間の、いとも簡単に死んでしまうこと。

離婚が増えたとか、結婚年齢が上がっているとか、独身主義者が多いとか。
いまの世では、不幸な人は無駄な我慢を強いられることなく、当たり前のように思える「我が身の心が赴くまま」を生きられるようになったからなのでは。

私達はわずかここ数十年の時代の変遷のお陰で、随分な幸せを享受できてるんじゃない?と、目の前で付き合い始めたばかりの若い男女のように、うきうきと手を取り合う50代くらいのカップルを眺めながら思うのです。
あ、西洋の恋人達はもう少し自由でしたね。

ところで物語中に白蓮をモデルに面白くおかしく書かれたという著作「真珠夫人」について言及されていますが、これって少し前に大流行した横山めぐみのドラマ?
見ていなかったけど・・・。

そして、「或る女の昭和史」と銘打たれた「きのね」は、十一代市川団十郎の内助の妻の物語。
耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び、殆ど超人的な献身の末に愛を勝ち得る元女中であった光乃の物語。
これが実話とは、また感慨深い・・・。
けれど、案外と幸運に恵まれる光乃を見るのは、胸が空くような気になる部分もあるのです。

白蓮れんれん

白蓮れんれん

  • 作者: 林 真理子
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: 文庫
きのね〈上〉

きのね〈上〉

  • 作者: 宮尾 登美子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1999/03
  • メディア: 文庫

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こども、ある特殊な養育環境(2)「ねじれた絆-赤ちゃん取り違え事件の十七年」 [本]

近所の図書館でふいに背表紙のタイトルに立ち止まり、借りて来たものです。
昭和46年、沖縄で看護婦のミスにより生後まもない赤ちゃんが取り違えられた。愛娘誕生から6年後に取り違えに気づいた二家族の、裁判、子供の再交換、二家族の合体までの生き様を17年間にわたり取材したノンフィクション。
つい最近、このドキュメンタリーがテレビドラマ化され放送されていたようですが、それはまったく知りませんでした。
そしてこの二人も、第二次ベビーブームに生まれた、私と同世代の人たちなのです。

当時、アメリカ映画から清潔で真っ白な病院で子供を生む風潮がファッションのように輸入され、日本中のお母さんが病院で出産をするようになる。
しかし、当の病院自体がそれほどのキャパシティを持たず、人材、設備、対応力すべてが追いつかない・・・そんな条件下、本土では1960年代に赤ちゃん取り違え事件が多発していたのでした。
内地より10年ほど遅れているという沖縄で、全国の発生件数を表したグラフ山の最後の辺りに起きたのが、この事件だったのです。

我が子として疑うはずもなく自らの母乳を与え、慈しみ、共に思い出を育んだ6年の後に、実は他人の子だとわかったら・・・、想像するだけで計り知れない気持ちです。
そして、紛れもなく自分達夫婦の血を分けた娘が、この国の何処かで他人の子として育てられていることを知ってしまったら。
6歳の子供にとってみれば安全であるはずの両親の懐から「あなたはウチの子じゃなかったの」と、永久に赤の他人の家へやられるのですから、悪夢以外の何物でもありません。。。
最後まで当事者達はこの血と情のはざまで苦しみ続けるのですが、この本が更に興味深いところは沖縄独特の人々の情と気質故の意外な展開です。
他の県で起きた取り違え事件では、実子交換後にお互いの家族との交流を一切経つ家族が多く、物理的に遠くへ引っ越してしまった例もあったようです。
ところが、沖縄のこの二家族は没交渉どころか、しまいには皆が同一敷地内で一緒に暮らすという道を選択するのです。

他人同士であった二家族が融合し、あたかも大木が幹の疵も異物をも取り込んで成長して行くように、いびつながらも大きな親戚の輪を形成してしまう・・・。
そして、美津子の実母である夏子の驚くばかりの無責任さ、そんな半端者を排除せず、家族の輪の中で存在を許容して行く内包の心と一族主義。
如何にも沖縄らしい、と思います。
私は旅行中のこんな経験からも、彼らのそんな気質を感じます。

実はある年のクリスマス、私と友人は宮古島随一の景観を誇る池間大橋の真ん中で、前方不注意の沖縄オバちゃんに車を追突されたことがあるのです。
折しも「クリスマスケーキが食べたいよぅ」と、離島では手に入りにくい代物を求め、ダダをこねていた時でした。
最初はかなり取り乱していた追突オバちゃんも、放心中の私達に代わって凹んだレンタカーを返却、警察署にて事故聴取を受け、保険屋と連れ立って病院にレントゲンを撮りに行き、友人宅に居たオバアを拾って、実家のケーキ屋に追突で潰れたクリスマス・ケーキの代わりを取り行き、客先に配達し終わった頃にはとっぷりと日が暮れていました。
(このオバアは、追突現場にビックリして飛び出したタマシイが落ちてるので、日が暮れる前に拾いに行かな大変じゃ!と理解不能な宮古弁で主張しまくったが、忙しいオバちゃんが「うるさいババァだヨ」とやり返し、傍で聞いているとすごくおもしろかった。)
そして首にコルセットをはめた宿無しの小娘ふたりを、自宅へ招き入れてくれる、この懐の深さ。
念願叶って、潰れたクリスマスケーキを3つ分もご馳走になりました。。。
夕食時には親戚中からぞろぞろ人が集まって、鍋を囲む輪になぜか入っている首コルセットの娘2人。
雰囲気はもうクリスマス・パーティというよりは、正月。
せめてものお礼に、床の間に置いてあった三線で「てぃんさぐぬ花」を披露したところ、オヤジに「20歳というのはウソだな」と、詐称した年齢がバレました。ちっと渋かったかい?

・・・本の話に戻りますが、もうひとつは戦後の八重山諸島の様子が克明に描かれているということ。
今でこそユートピアに憧れて移住してしまった友人もいるほどの西表島ですが、八重山には昔から人々の生活の苦しみが多くの民謡に唄い継がれて残っています。
明るく爪弾かれる三線に乗せたユーモラスなうちな口の響きからは気が付きにくいのですが、貧しさ故に未開のジャングルに未来を夢見た人々の開墾の歴史、苛烈な条件下での生活苦、琉球政府や薩摩藩、アメリカ軍、更には日本政府にと翻弄されて来た不遇を唄う怨歌も数多いのです。

これらの唄に垣間見られる西表島開墾時の様子が、ほんの50年も前に智子が暮らした幼少時の思い出として語られています。
マラリア蔓延の地であった西表島や石垣島北側には今も打ち捨てられた廃村の址が残っているのだそうです。
私の心の故郷八重山も、ようやく本土からの目が向いて、電気や水道も引かれ、田舎に憧れる人々が押し寄せつつある現状も、ほんのここ最近の話なのですね。

ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年

ねじれた絆―赤ちゃん取り違え事件の十七年

  • 作者: 奥野 修司
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2002/10
  • メディア: 文庫


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寺山修司+宇野亜喜良「絵本・千一夜物語」 [本]

「寺山修司の特集」という本に、メインとして収録されていたものです。
物語もさることながら、宇野亜喜良の絵もとっても宜しいのです。
長く手元においておきたいような一冊でした。
脚注がまた面白いんですよ。
画像は1969年に新書館より単行本として刊行されたもののようですが、こちらは誠に残念ながら絶版なんですってよ。
河出書房新社から出ている「絵本・千一夜物語」がこの世にあるので不満は言えませんが、願わくばこんなステキな宇野さんの表紙絵を使用しないなんて。残念極まりますね。

1966~70年 雑誌「話の特集」にこの物語を連載中、寺山が多忙を極め、何度も原稿を落としそうになり、最終締め切りの夜遅くに公演先からファックスで原稿が送られ、それに宇野氏がその場で絵を描いてなんとか入稿、ということも幾度かあったとか。
そんな状況でもこんな物語を書ける寺山氏はやっぱ凄いね。

そして、さしさはりのある部分だけ、伏字にするのはいた仕方のなひことなのですが、マグロにニシンがサメして、ああ、イワシ!イワシ!なんです。
堪らんです。
もともと魚類は特に陸に揚げますと、ぬるっとしており、ゴロっと生臭く、少々卑猥でもありますので、今度からさらに魚偏を積極的に秘め事の隠語に用ひましょう、と思います。

「家出のすすめ」にも家出の夜汽車で少年が初めて読む春本の、意味が分からない箇所に、戸籍上の母の名である「ハツ」を当てはめるくだりがありますね。

いきなり腰に手をかけて引き寄せ、しなやかな内腿に手を入れて、新芽のような柔らかい彼女のハツに指を入れた。するとハツは あれ! と身もだえしたが、そのままハツをくねらせると、だんだんハツになると見えて (中略) 半ば後ろからハツをのぞませ、二三度ハツをハツしてから、ぐっと一息にハツすると、さしものハツもハツで充分だったので、苦もなくハツまですべりこんだ、その刹那・・・さすがにハツに馴れたハツも思わず 「ハッ!」 と熱い息をはいて、すぐにハツをハツしてハツハツとハツするハツにぐいぐいと ハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツ魂の母親殺し泣き笑う声かハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハツハハツハツハツハツハツハツハツ

絵本・千一夜物語

絵本・千一夜物語

  • 作者: 寺山 修司
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 1993/10
  • メディア: 文庫


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戦後のおんな [本]

先日「赤色エレジー」を購入した際に、予約をしていた林静一の本が最寄の図書館に届いていました。
「モモコさんと僕」は、その林静一が母・モモコさんと生きた「戦後」を万感をこめて綴った、叙情エッセイです。
漫画じゃありませんよ。
表紙は小梅ちゃん顔の女性。

読み始め、御伽噺のような導入に、フィクションだと思い込んでいました。
田辺のつるを思い起こさせるような、無邪気な老女モモコさんと、筆者の幼い記憶を辿る戦後の景色。
貝のように頑なに閉ざされたモモコさんの口から時折漏れる、満州引揚げ時の追憶。
蕗谷虹児の絵を写し絵にして、大人になっても密かにぬり絵を楽しんでいたモモコさん。
時代の変遷と共に遷り変わる家族や母親像。
翻弄されるモモコさん。
穏やかな物語かと思えば、徐々に壮絶を極めても来るのですが。
美しく、哀しかったです。

小津映画も含め、ここ何冊か読んだ本などに、偶然戦前戦後の日本の女性の有り様・生きざまを描いたものが続きました。
こちらは完全なフィクションですが、山田 宗樹 著「嫌われ松子の一生」。
まとまっていて読みやすく、そこそこに引き込まれるため、つい一晩で読破してしまいました。(寝たの3時)
時代や社会の堅固な枠からの、ちょっとしたズレに少しずつ狂わされる、ある女の転落人生。

しかしフィクションで言えば、有吉 佐和子 著「悪女について」が断然お薦めです!
戦後の混乱に乗じて一代で財を成しつつも、謎の死を遂げた女性実業家・富小路公子について、周囲のあらゆる人物の主観が語られるのです。
公子は悪女なのか?聖女なのか?
天性の詐欺師なのか、天真爛漫で真に純粋なだけなのか。
後ろ盾も持たぬか弱き女ながら時流を的確に捉え、「まああ」と天使のように微笑んで、実に胸の空くような復讐や成功を収めていくのです。
・・・ちょっと目標にしちゃいます。

そういえば、宮崎駿監督の「千と千尋の神隠し」は、当初のアイディアでは戦後焼け野原になった東京の街で銭湯に住み込みで働くりんという少女が、希望を胸に復興に励む日本の目覚めと共に生きる、といったプロットだったらしいです。
テーマ曲の「いつも何度でも」は、それを元に作詞されていたのです。
その映画、観て見たかったなぁ!


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京都本2冊 [本]

京都に行こうと思ってるんです。
秋に。
これ迄は、訪れても観光地ばかりでなかなか良い場所やお店に出会えなかったのですが、最近はインターネットでも情報いろいろ収集できますので。
楽しみですー。かなり。
獄本野ばらさんの本にもちょこっと京都の素敵な場所の情報とか載ってたりします。
次は楽しくなるぞぅ。ふふふ。

昨夜、京都本2冊届きました。

小埜 雅章「観る・買う・食べる 京都坪庭めぐり」

なごみの小宇宙・・・坪庭
京の町家には坪庭がある
躍動感にあふれていたり
目を閉じてひっそりとしているようであったり
確かなのは
「坪庭には何かが宿っている」ということ
そして
「はじめて出会ったはずなのに懐かしい」ということ
坪庭はミラクルなことを巻き起こす京都の
心なごますカケラのひとつ
「感じる」「食す」「観る」「買う」の
坪庭にご招待です

これは密かに愛読しつつ「京都に行ったらこの店とこの店とこの店に行くんだ・・・」と心に決めていたブログ「京都ぐるめ ういちゃ♪」さんで紹介されていた本なのです。

「るるぶ楽楽京都」

なかなかよいガイドブックだと思います。
決め手は、表紙に居るほんやらとしたカエル殿なのですが。


林静一「赤色エレジー」 [本]

小包が届きました!キャッキャッ。
先日、ネットでお買い物したガロのマンガが2冊届いたのです。
復刻シリーズは嬉しい限り。
ガロですからね、ガロ。

林静一の「赤色エレジー」と、鈴木翁二の「オートバイ少女」です♪
どちらもあがた森魚が映画化してイメージ音楽まで手がけたりしています。
実は、あがた森魚監督のこれらの映画は私、まだ観たことがないんですが。

赤色エレジーを読みました。
吃驚するほどつげ義春に似ていますが。
これは、時代ですか?個人的な影響もかなりあるのでは。
つげよりさらにサイケでシュールレアリスティックですけど。
60年代ジャパンは本当に暗いですね。
現在の享楽文化を分かっている同じ人種とはとても思えないです。
いいもの沢山あったなぁ。
「花ちる町」がキツかったです。。。
「吾が母は」「赤とんぼ」もよかったです。
なかなかよい買い物をしました。


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高野文子「田辺のつる」 [本]

老女=少女つながりで、もうひとつ。
前からつるの評判を聞いていたので、この短編を収録した「絶対安全剃刀」という漫画本を手にしてみた。(これも図書館)

大正ロマンなきいちのぬりえの世界で育んだ、幼女の日々に戻ってしまった82歳のつる。
扉絵の着せ替えのお洋服の中に、角隠しと打ち掛けの花嫁衣裳があるのが、なんだか少女つるが心から憧れたであろう女の一生を見る気がして。
老女の手をこじ開けて、垢で汚れた少女の性の夢を取り出したようでね。いけないものを見るような心もちがいたします。
老女のつるはそんな夢、とうに通り過ぎて、着古して今に至るのですからね。
しかもね、その花嫁衣裳だけ、体の向きと逆なんですよ。これでは切り取っても着せられないのです。なんか意味があるのかしら。

そして階段に腰掛けたつるが口ずさんでいるのが、あがた森魚の「乙女の儚夢(ろまん)」なのも見逃せないっ。


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「ミシン」「ミシン2/カサコ」 嶽本 野ばら [本]

たちまち、2冊を怒涛のように読み終わった。
良い~!!
短くて、あっという間に読めてしまうのもいいところだが、続きが気になって夜の3時を過ぎてもつい終わるまで読んでしまう本だった。

「世界の終わりという名の雑貨店」などは、サブカルというよりは純文学じゃん?
太宰や川端康成を思ったりしました。

ちなみに「世界の終わり~」は映画化されているのですね。
どうせ大したことはないでしょうが、主演の高橋マリ子が好きなので、観てみたい気も。


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「鱗姫―uloco hime」 嶽本 野ばら [本]

「下妻物語」が話題に上った際、友が読んでみたいと思っていることを聞き、興味を持った。
おもしろい。

反社会的な感情で鬱屈してる若いゴスロリちゃん達だけが読むのかと思っていたけど、どうして素晴らしい完成度ですね。
好みです。
乙女向けのカジュアル・ドグラマグラって感じですか。
女性の書き物はなぜか鼻につくものが多いので、乙女向けだけど男が書いてるっていうのがいいのかな。
この寓話的なSFには、安部公房にも通じるものがありましてよ。
「飢えた皮膚」、そんなお話があったよね。

早速、さらに3冊借りてきてみた。


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